今日はみなさんの疑問「ように」について書きます。確かに「ように」はたくさんの用法があるのですが、基本概念は一つだと私は思っています。それは漢字を見ればわかるんです!
様(よう)
これは「様子」(ようす)や「様態」(ようたい)という単語につながります。「様子」「様態」の意味は
これは私が去年からずっと書いている "action" と
"state" の違いと関係しています。それで「ように」を理解するためには、この違いを理解してからでないと、できません。ぜひ、過去の投稿を参考にしてください。
では、「ように」を理解するための最初の一歩は絶対にこの表現です。
日本語が上手に話せるように、毎日勉強している。
つまらない例文ですみません。でも、これが本当に一番簡単でわかりやすい例なんです。。。
この例文のポイントは「話せる」。「話す」じゃなくて、可能形の「話せる」(be able to speak) です。「日本語が話せる」という様態(状態)に達することが目的で、そのために「毎日勉強している」という意味です。そして、以前にも説明しましたが、「話せる」は "action" ではなく、"state" を表しています。
日本語の本が読めるように、漢字を勉強している。
これも同様です。(またつまらない例文ですが。)
これらに対して、次の文もあります。
日本語を上手に話すために、毎日勉強している。
日本語の本を読むために、漢字を勉強している。
「ために」も目的を表しますが、「ために」を使うと、その前の動詞は「話す」「読む」という辞書形です。さらに「話す」と「読む」は話し手の意思のある行為 (action with intention) です。つまり、"action"
です。
ここで「ために」の漢字を見てみましょう。
為(ため)
「行為」(こうい)の「為」(い)と同じ漢字です。そして「する」「します」をあえて漢字で書くなら、「為る」「為ます」と書くのです。 つまり、「ために」は "action" を意味します。
ここでは「ように」も「ために」も達成したいゴールを表していますが、"state" を意味する「ように」には
"state" を意味する可能形の動詞がついて、"action" を意味する「ために」には "action" を意味する動詞がつく。とても明快なルールです。
そして、以前にも書きましたが、"state" を意味するのは可能形だけではなくて、自動詞も含まれます。また、否定形もこのグループに入ります。
では、「ように」の理解を深めるために、今回はもう一つだけ「ように」の用法について説明します。それは「ようになる」です。上記の「様」の漢字の意味を考えると、「様になる」はもちろん「ある様態(状態)になる」という意味です。
- 3年前、日本語が話せなかった。
- 今、日本語が話せる。
- 1と2の間には様態の変化がある。つまり、1から2の様態になった。
日本語が話せるようになった。
別の例。この例文は過去の様態から現在の様態への変化ではなく、現在から将来への変化です。
- 今、日本のテレビドラマを見ても、意味がわからない。
- 将来、意味がわかる。
- 「1から2の様態に変化する」という希望がある。
これを一つの文で表すと、次のようになります。
将来、日本のテレビドラマがわかるようになりたい。
「わかる」は自動詞で
"state" グループ の一つです。(過去の投稿を読んでください。)
ここでも可能形や自動詞が「ように」と使われます。
ちなみに、現在「ように」と「ために」を先ほどの漢字で書く人は少ないです。でも、元をたどると、漢字が基本にあるという事実が興味深いですね!
それでは、東京と東京近郊の皆さま、今週末は桜を楽しんでください。Easter holidaysに合わせて、東京に旅行に来た方たちもラッキーですね。良い週末を!
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